論考!AIはWebマーケティングにどう使う?
はじめに
- この記事の要点:AIはWebマーケティングでは統計データの解析をしたいとき、平均解を知りたいとき、壁打ちしたいときに最適
- このような方におすすめ:Webマーケ業務でのAIの活用方法を知りたい方
AIをめぐる昨今の事情を俯瞰する
2023年頃、ChatGPTの大きなアップデートの影響で本屋のビジネス書コーナーには生成AIの書籍が多数並び、Youtubeのビジネス動画でも盛んにこのテーマが取り上げられました。ビジネスパーソンやクリエイターの間ではAIを積極的に使うべきかそうでないかに分かれ、今でもその傾向は続いています。
さて、実際のところはAIに対してどう向き合えばいいのでしょうか。本ブログ執筆の中の人は2020年より前に画像認識の拡散モデルの導入案件に関わった経験から、AIはどこまで行っても統計的にもっともらしいことを処理するツールに過ぎないと考えます。また、今のAIブームはステークホルダーによるプレゼンがうまく伝播した結果とみなしています(流行に乗り遅れたくないという人の不安心理もこれを後押ししているのでしょう)。
流行の魔力からか、AIを使わなくてもよい場面にまで活用していたり、逆にAIに任せられるところを人間が行っていたりすることも出てきたなと感じています。
AIの活用場面をその本質から考える
AIは、データを大量にインプットし、求められた問いに対してもっともらしい答えをアウトプットする装置です。GeminiやChatGPTは一見すると会話できているように思えますが、それは大量の会話データを解析して予測変換をかなり精緻に行っている結果です。問いに対する答えはハズレがなく均質ではありますが、切れ味はありません。一方で人間は均質ではなく、ハズレ、いびつ、逸脱、トガりなど不確定な要素が複雑に絡み合っています。
こうした人間とAIの違いを押さえておくと、担当はAIか?人間か?について整理できるかと思います。
Webマーケティングではどうなのか
Webマーケティングの業界においては、AIはかなり親和性が高く、利活用の範囲は広いと考えます。AIという言葉が浸透する以前からWeb広告では「機械学習」がなくてはならない存在でした。データは様々な種類があり、またサイト規模に応じて量が多くなるという性質から、統計的な処理を任せるには最適だと言えます。また、あまり知見がなかったり手薄なところについて平均や常識を把握したいときにも活用できます。
AIが活用できる場面
- アナリティクスツールで蓄積したデータやWeb広告のデータなどを解析する
- CRMツールで蓄積したデータやユーザーのアンケートを統計的に処理する
- 実績が薄い分野・業種・業界などに対して、平均的な傾向を知る
- 自身の仮説立てやロジックにて破綻がないかを知る
人間が行うべきとき
- 何かトガった企画や提案を立てたい
- 仮説を立てたりロジックそのものを考えたい
- 実際にサービスやプロダクトを体験する
更に具体的な活用例
実際に使ってみて、以下のような場面でAIによる効率化の恩恵が多いと感じます。
- Web広告の検索語句レポートを渡して、除外キーワードリストを作る
- コホート分析を行い、サービスを解約しそうなユーザーを事前にリストアップする
- ブラウザのnetworkログを渡して、マーケティングタグの不具合がないかを調査する
- Webページのコーディングおよびコードレビュー
最後に
AIの活用場面を一言でまとめると、「蓄積された事実を解析すること」になります。Webマーケティングにおいては、疲れを知らない(!)データ解析の強力なパートナーになりえます。その反面、「こうしたい、ああしたい」は依然として人間がジャッジする立場にあります。
仕事の大半がAIに奪われるという不安が世間には渦巻いていますが、言うほど奪われないと思いますので、是非利活用を進めてみてください。
